Japanese
English
症例
右足底に生じた神経鞘腫の1例
Schwannoma on the right sole
髙﨑 侑子
1
,
岸 晶子
1
,
林 伸和
1
Yuko TAKASAKI
1
,
Akiko KISHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
神経鞘腫
,
足底
,
疼痛
,
圧痛
,
広基性
Keyword:
神経鞘腫
,
足底
,
疼痛
,
圧痛
,
広基性
pp.1205-1208
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005346
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51歳,女性。10年前から右足底に結節を自覚した。当初,自覚症状はなかったが,徐々に増大して半年前から歩行時に疼痛を伴うため受診した。右足底の母趾球と土踏まずの境界部に35×23×5mm大で広基性に隆起し,可動性良好な弾性軟の皮下結節を認めた。被覆皮膚は常色で,頂部に米粒大の鶏眼を伴っていた。超音波画像では豊富な血流を認める低エコーを示した。病理組織学的には,Verocay bodyを認めるAntoni A領域と,Antoni B領域からなっていて,神経鞘腫と診断した。足底は下床が強靱な組織のため,皮下腫瘤が広基性に隆起することがある。神経鞘腫は必ずしも疼痛がない場合があり,足底の広基性に隆起した弾性軟の結節の鑑別のひとつとなりうる。

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