Japanese
English
症例
鼠径部に生じ広基有茎性を呈した蔓状神経鞘腫の1例
Pedunculated Plexiform Schwannoma in the Inguinal Region
松本 千夏
1
,
渡邊 恒輔
1
,
髙橋 美咲
1
,
新山 史朗
1
,
榎本 泰典
2
,
福田 英嗣
1
Chinatsu MATSUMOTO
1
,
Kousuke WATANABE
1
,
Misaki TAKAHASHI
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Yasunori ENOMOTO
2
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣准教授)
2同,病院病理
キーワード:
神経鞘腫
,
蔓状神経鞘腫
,
有茎性
,
鼠径
,
plexiform schwannoma
Keyword:
神経鞘腫
,
蔓状神経鞘腫
,
有茎性
,
鼠径
,
plexiform schwannoma
pp.377-380
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001855
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75歳,男性。2年前より右鼠径部に自覚症状のない結節があり,徐々に増大してきたため当科を受診した。初診時,右鼠径部に13×6×8mm大,広基有茎性で弾性軟の紅褐色結節を認めた。病理組織学的所見では,表皮に著変なく,真皮内に結合織性線維性被膜で覆われた結節性病変が散在していた。腫瘍塊は異型性のない楕円形核を有し,S-100蛋白染色陽性の好塩基性細胞で構成され,柵状に配列し密に集簇する部分と間質が豊富で細胞成分が乏しい部分が混在していた。以上より,自験例を蔓状神経鞘腫と診断した。自験例は鼠径部というまれな発症部位に生じ,広基有茎性の臨床像を呈していた点も特異であり文献的考察を加え報告した。
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