Japanese
English
症例報告
オメプラゾール内服後のH. pylori除菌療法中に発症した薬疹の1例
A case of drug eruption after the treatment of Omeprazol and during the eradication therapy for H. pylori
にし出 武司
1
,
櫻根 幹久
1
,
古川 福実
1
Takeshi NISHIDE
1
,
Mikihisa SAKURANE
1
,
Fukumi FURUKAWA
1
1和歌山県立医科大学皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Wakayama Medical University
キーワード:
薬疹
,
H. pylori
,
オメプラゾール
Keyword:
薬疹
,
H. pylori
,
オメプラゾール
pp.675-678
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101291
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48歳,男性.父と姉にペニシリンアレルギー歴がある.近医にて十二指腸潰瘍のためオメプラゾール,胃散剤を1週間処方された.続いてHelicobactor pylori(H. pylori)除菌目的でアモキシシリン,クラリスロマイシン,ランソプラゾールを処方され,その翌日より紅斑丘疹と発熱を生じ,皮疹は急速に拡大した.ステロイドパルス療法およびステロイド漸減によって皮疹は軽快した.パッチテストではオメプラゾール,ランソプラゾール,アモキシシリンで陽性を示した.この薬疹の発症には,この3剤が関与していると考えられる.H. pylori菌の除菌療法において各薬剤の投与量は通常量の倍量以上であり,副作用の頻度も高く重症化することも予想され,実施の際には注意を要すると思われる.
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