Japanese
English
症例報告
甲状腺機能亢進症に合併した女性化乳房の1例
A case of gynecomastia complicated with hyperthyroidism
安田 正人
1
,
大西 一徳
1
,
石川 治
1
,
村上 正巳
2
Masahito YASUDA
1
,
Kazunori OHNISHI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Masami MURAKAMI
2
1群馬大学医学部皮膚科学教室
2群馬大学医学部臨床検査医学教室
1Depertment of Dermatology,Gunma University School of Medicine
2Depertment of Laboratory Medicine,Gunma University School of Medicine
キーワード:
女性化乳房
,
甲状腺機能亢進症
,
sex hormone binding globulin(SHBG)
Keyword:
女性化乳房
,
甲状腺機能亢進症
,
sex hormone binding globulin(SHBG)
pp.172-174
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101161
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
29歳,男性.2000年9月,左乳頭部の圧痛あるしこりに気付いた.徐々に増大し,右乳頭部にも同様のしこりが出現したため同年11月当科を受診した.初診時,左乳頭部にクルミ大,右乳頭部にそら豆大の弾性軟,境界明瞭な皮下結節を認めた.問診上,5月からの半年間で13kgの体重減少をきたし,6月からは手指の振戦と多汗を認めていることがわかった.臨床症状および血液検査より甲状腺機能亢進症を疑い,当院内分泌内科を紹介し,抗甲状腺剤による加療が開始された.甲状腺ホルモンの正常化に伴って,乳頭部のしこりも消退した.甲状腺機能亢進症は女性化乳房の原因の一つであるが,自覚症状が少ないため,甲状腺機能亢進症が発見される例は稀である.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.