Japanese
English
症例報告
片側性Schamberg病の1例
A case of unilateral Schamberg's disease
太田 智秋
1
Chiaki OHDA
1
1新宮市立医療センター皮膚科
1Depertment of Dermatology,Shingu Municipal Medical Center
キーワード:
紫斑病
,
Schamberg病
,
色素斑
,
片側性
Keyword:
紫斑病
,
Schamberg病
,
色素斑
,
片側性
pp.169-171
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101160
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
13歳,男児.約1年前から特に誘因なく右下肢に自覚症状のない色素斑が出現し,徐々に拡大・増数してきた.右足背から大腿遠位部にかけて,豌豆大から鶏卵大の大小不整形の紅色調を混じた茶褐色色素斑を多数認め,色素斑ならびにその周辺部には点状出血を伴っていた.血液・尿検査所見にて特に異常を認めず.病理組織学的に,真皮乳頭から真皮上層を中心に血管周囲性のリンパ球浸潤と,赤血球の血管外漏出ならびにへモジデリンの沈着がみられるが,明らかな血管炎の所見を認めない.臨床像,病理組織学的所見などから小児の片側性に発生したSchamberg病と診断した.治療として,酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン軟膏が奏効したが,中止により再燃をみた.lichen aureusとの鑑別について考察を加えた.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.