Japanese
English
症例報告
局所再発をきたした皮膚原発adenoid cystic carcinomaの1例
A case of primary cutaneous adenoid cystic carcinoma with regional recurrence
高橋 基
1
,
遠藤 雪恵
1
,
青山 久美
1
,
田村 敦志
1
,
石川 治
1
Motoi TAKAHASHI
1
,
Yukie ENDO
1
,
Kumi AOYAMA
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology,Gunma University School of Medicine
キーワード:
adenoid cystic carcinoma (ACC)
,
皮膚原発
,
再発
Keyword:
adenoid cystic carcinoma (ACC)
,
皮膚原発
,
再発
pp.479-482
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100918
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72歳,男性.1993年に頭部右側に皮下腫瘤が出現し,1996年11月,他院にてadenoid cystic carcinomaの診断で切除,植皮術および術後電子線照射を受けた.2002年10月,植皮部辺縁の腫瘤に気づき,当科を初診した.頭頂部および右側頭部にそれぞれ植皮片に接して36×23mm,38×38mmの淡紅色腫瘤を認めた.病理組織学的に表皮と非連続性の腫瘍塊が真皮全層にわたって増殖していた.腫瘍胞巣は一部で大小の管腔を形成し,cribriform patternを呈していた.全身検索で他臓器に原発巣と思われる腫瘍性病変は認められず,本症例を皮膚原発adenoid cystic carcinomaの再発と診断した.2cmの切除縁で腫瘤を切除したが,断端の一部に腫瘍細胞を認めたため,さらに3cm離し追加切除を行った.術後2年6か月を経過するが,現在まで再発や転移の所見はない.
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