Japanese
English
特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
4.皮膚疾患治療のポイント
乾癬のシクロスポリン療法におけるTDM(therapeutic drug monitoring)に基づく治療方針の検討
Cyclosporine therapy based on the TDM(therapeutic drug monitoring)for psoriasis
梅澤 慶紀
1
,
小澤 明
1
Yoshinori UMEZAWA
1
,
Akira OZAWA
1
1東海大学医学部医学科専門診療学系(皮膚科学)
1Depertment of Dermatology,Tokai University School of Medicine
キーワード:
シクロスポリン
,
乾癬
,
TDM
Keyword:
シクロスポリン
,
乾癬
,
TDM
pp.96-100
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100657
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
乾癬のシクロスポリン(CyA)療法において,用法・用量のモニタリングとして,トラフレベル値の測定が行われてきた.トラフレベル値の臨床意義は,治療効果の指標というよりは副作用の指標として測定されていた.CyAのマイクロエマルジョン製剤(ネオーラル(R))では,吸収のバラツキが少ないとされ,血中濃度モニタリング(therapeutic drug monitoring:TDM)に基づくより有用な治療法の確立が可能となると期待される.乾癬におけるCyA療法は,乾癬の有用な治療方法の一つとしてほぼ確立されているが,腎毒性の問題などもあり,より有用な,しかも安全な治療法を確立する必要がある.乾癬に対するCyA療法を“薬剤モニタリング”という面から検討を行うことにより,患者個々に合った用量,用法の設定が可能になる.また,移植とは異なった皮膚科独自のCyA療法の確立が可能になると思われる.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.