Japanese
English
症例報告
腋窩に生じた皮膚腺病の1例
A case of scrofuloderma developed in the axilla
岩﨑 智子
1
,
松島 陽一郎
1
,
永井 弥生
1
,
田村 敦志
1
,
石川 治
1
,
土橋 邦生
2
Tomoko IWASAKI
1
,
Youichiro MATSUSHIMA
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Kunio DOBASHI
2
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
2群馬大学医学部保健学科基礎理学療法学講座
1Department of Dermatology,Gunma University Graduate School of Medicine
2Department of Physical Therapy,School of Health Sciences,Faculty of Medicine Gunma University
キーワード:
皮膚腺病
,
結核
,
腋窩
,
リンパ節
Keyword:
皮膚腺病
,
結核
,
腋窩
,
リンパ節
pp.83-85
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100498
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要約 41歳,女性.不全型Behçet病でコルヒチン内服にて加療中.初診8か月前に出現した左腋窩の皮下結節を主訴に来院した.初診時,左腋窩中央に瘻孔を有する示指頭大の暗赤色結節があり,下床に鶏卵大の腫瘤を触知した.ツベルクリン反応強陽性.瘻孔を含めた皮膚の結節部と,皮下腫瘤として触知したリンパ節の生検組織像ではいずれも多核巨細胞を混じた類上皮細胞肉芽腫がみられた.Ziehl-Neelsen染色で抗酸菌は陰性であったが,皮膚生検組織の抗酸菌培養では結核菌が同定された.また,リンパ節生検組織よりPCR法で結核菌DNAが検出された.腋窩リンパ節結核に伴った皮膚腺病と診断し,抗結核薬3剤の内服治療を行い軽快した.皮膚腺病は頸部に好発するが,他部位の発生例も多数報告されている.最近の皮膚腺病の傾向について,文献的検討を加え報告した.
岩﨑智子,他:臨皮60:83-85,2006
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