Japanese
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特集 細菌・抗酸菌感染症
発症早期の皮膚腺病と考えた1例
Cutaneous Tuberculosis at an Early Stage
大村 尚美
1
,
新石 健二
1
,
松沼 亮
2
,
辻端 亜紀彦
3
Naomi OMURA
1
,
Kenji ARAISHI
1
,
Ryo MATSUNUMA
2
,
Akihiko TSUJIBATA
3
1小松市民病院,皮膚科(主任:新石健二部長)
2同,内科
3同,病理診断科
キーワード:
結核
,
皮膚腺病
Keyword:
結核
,
皮膚腺病
pp.316-319
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001251
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88歳,女性。4日前より左側頸部に限局性に潮紅と腫脹が出現した。咳嗽,発熱,体重減少などの全身症状はなかった。結核の既往や家族内の結核の発症もなかった。病理組織像で皮下膿瘍の形成を認めたが,明らかな結核結節はなかった。生検部の培養,組織PCR検査で結核菌陽性であった。皮膚腺病と考え,イソニアジド,リファンピシン,エタンブトールの3剤内服治療にて軽快した。皮膚腺病は早期に診断し治療を行うことが重要であるが,菌量が少なく,必ずしもすべての検査で結核菌が検出されるとは限らない。速やかに治療を開始するため,複数の検査結果から総合して診断に至る必要があると考える。
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