Japanese
English
特集 細菌・抗酸菌感染症
前腕に生じた皮膚腺病の1例
Cutaneous Tuberculosis on the Forearm
上田 朋子
1
,
蒲澤 美代子
1
,
菊地 英豪
2
,
岡井 隆広
2
,
藤井 達也
3
,
甲斐 浩通
1
Tomoko UEDA
1
,
Miyoko KABASAWA
1
,
Eigo KIKUCHI
2
,
Takahiro OKAI
2
,
Tatsuya FUJII
3
,
Hiromichi KAI
1
1河北総合病院,皮膚科(主任:甲斐浩通部長)
2同,リウマチ・膠原病科
3同,感染症内科
キーワード:
皮膚腺病
,
前腕
,
Mycobacterium tuberculosis
Keyword:
皮膚腺病
,
前腕
,
Mycobacterium tuberculosis
pp.320-323
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001252
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75歳,女性。Sjögren症候群に対しプレドニゾロン6mgを内服中である。2カ月前より左前腕に腫脹と圧痛を伴う皮下腫瘤を自覚し,徐々に増大した。セファレキシンを750mg投与するも改善に乏しく,生検にて乾酪壊死を伴う類上皮細胞肉芽種の所見を認めた。生検から5カ月後,自潰し,排膿・壊死組織がみられた。壊死組織のPCRで結核菌を検出したため皮膚腺病と診断した。イソニアジド,リファンピシン,エタンブトール,ピラジナミドの抗結核薬4剤併用療法を開始し,皮膚潰瘍に対してはデブリードマンと潰瘍処置を継続し軽快した。皮膚腺病が前腕に生じることはまれであり,貴重な症例と考えた。
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