Japanese
English
症例報告
血中5-S-CD値の上昇がアガリクス摂取によると考えられた悪性黒色腫の1例
Elevation of serum 5-S-CD in a patient with malignant melanoma probably due to Agaricus blazei Murill
吉野 公二
1
,
青木 見佳子
1
,
川名 誠司
1
Koji YOSHINO
1
,
Mikako AOKI
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Nippon Medical School
キーワード:
悪性黒色腫
,
血中5-S-CD値
,
アガリクス
Keyword:
悪性黒色腫
,
血中5-S-CD値
,
アガリクス
pp.1013-1015
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100286
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要約
43歳,女性.悪性黒色腫を左背部に生じ,突然,血清5-S-cysteinyldopa(5-S-CD)値が異常高値を示した.その原因として内服していたアガリクスが考えられた.内服中止とともに5-S-CD値は低下し,全身検索でも転移,再発を認めなかった.アガリクスの成分には5-S-CD値の前駆体(チロシン,チロシナーゼ)が含まれており,5-S-CD値の代謝経路とアガリクスの成分との間に関連があるのではないかと考えた.臨床現場で突然5-S-CD値の上昇を認めた場合は,季節(夏季),腎機能障害,化学療法後,L-dopa内服のみならず,アガリクスの内服の有無を確認することが必要であると考えた.
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