Japanese
English
症例報告
陰茎悪性黒色腫の1例
A case of penile malignant melanoma
森 志朋
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Shiho MORI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
陰茎
,
悪性黒色腫
Keyword:
陰茎
,
悪性黒色腫
pp.319-322
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204378
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要約 61歳,男性.2000年頃より陰茎部に皮膚色の皮疹を認めていた.2012年頃より黒色調を呈し,初診前日に皮疹部のびらん・出血に気づき受診した.切除標本の病理組織学的所見や免疫染色所見,画像所見より悪性黒色腫(UICC分類でStage IIc)と診断した.宗教上の理由で更なる手術治療や化学療法・免疫療法は希望されず経過をみていたところ同年12月頃より左鼠径リンパ節が腫大してきた.2013年1月より家族が選択した丸山ワクチン注射治療を開始し経過をみている.本邦では2013年までに自験例を含め55例の陰茎悪性黒色腫が報告されているが,現在のところ陰茎悪性黒色腫のStageごとの治療指針は確立されていない.病期分類と患者のquality of lifeを含めた治療法が選択されるべきではあるが,これまでに報告された55例中,UICC分類が可能であった44症例を分析し有効と思われる治療指針を示す.
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