Japanese
English
症例報告
陰茎に結節形成を繰り返した開口部形質細胞症と考えた1例
Balanitis circumscripta plasmacellularis showing recurrent nodules
久保田 由美子
1
,
中浦 淳
1
,
中山 樹一郎
1
,
林田 清芽
2
,
佐藤 恵実子
3
Yumiko KUBOTA
1
,
Jun NAKAURA
1
,
Juichiro NAKAYAMA
1
,
Sayaka HAYASHIDA
2
,
Emiko SATO
3
1福岡大学医学部皮膚科学教室
2九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野
3佐藤えみこクリニック
1Department of Dermatology,Fukuoka University School of Medicine
2Department of Dermatology,Kyushu University Graduate School of Medical Sciences
3Sato Emiko Dermatology Clinic
キーワード:
開口部形質細胞症
,
限局性形質細胞性亀頭包皮炎
,
ステロイド局注
,
結節形成
Keyword:
開口部形質細胞症
,
限局性形質細胞性亀頭包皮炎
,
ステロイド局注
,
結節形成
pp.997-1000
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100281
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要約
71歳,男性.高血圧,脳梗塞,胃癌,甲状腺機能低下症の既往があった.初診の5年前より,陰茎冠状溝を中心にびらん,結節形成を繰り返し,近医でのステロイド外用,切除などで軽快していた.しかし1か月後には結節が新生するため,2003年11月10日に当科を初診した.包皮から亀頭にかけて2.5×2cmのびらん局面があり,白苔を付着する結節を2個認めた.病理組織学的に真皮内に形質細胞主体の稠密な細胞浸潤を認め,開口部形質細胞症と診断した.6回のステロイド局注で皮疹は消失した.陰茎に生じる本症の典型的な臨床像は,境界明瞭なほとんど隆起しない平滑な赤褐色局面であるが,自験例では5年間にわたり結節形成を繰り返した.
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