Current Article
ウイルス性内耳炎
福田 諭
1,2
1北海道大学大学院医学研究科病態制御学専攻
2北海道大学大学院感覚器病学講座耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
pp.668-676
発行日 2002年9月20日
Published Date 2002/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902610
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
ムンプスウイルス,麻疹ウイルスなどの全身ウイルス感染の際に,内耳炎が惹起され感音難聴が生じることは臨床的によく知られている事実である。一方,難聴という立場からみても感音難聴の原因の1つとしてのウイルス感染は重要なものであり,難聴の原因となるウイルス,その臨床像や病理所見,予防などについて知っておくことは臨床的にも重要である1〜7)。
本稿ではこのテーマの研究史,現在の動向について病理などを含め各ウイルスごとにふれ,その後,内耳ウイルス感染の課題と今後の対策について述べていきたい。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.