特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法
30.頸部痛
窪田 哲昭
1
1昭和大学藤が丘病院耳鼻咽喉科
pp.110-112
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900393
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頸部の痛みは「のどの痛み」から「肩こり,頸すじの痛み」までいろいろな表現で訴えられてくる.痛みの部位も必ずしも明確に限定できるとは限らないし,放散痛として頭や耳,肩や腕など他の部位に及ぶこともある.原因を考える場合,耳鼻咽喉科医は日頃扱っている頸部固有の諸臓器の病変を考えがちであるが,頸椎を中心とした整形外科疾患も含まれてくる.また内臓疾患や心因性の症状が頸部に反映してくることもある.
このように頸部に疼痛性愁訴を起こす背景には多彩な疾患があることを念頭におき診断にあたらねばならない.
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