オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・32
身(MI)をもって知る頸部痛
應武 ゆうや スティーブン
1
,
旭 大悟
2
,
川満 克紀
3
,
下地 光好
4
,
瀬名波 栄信
4
,
喜瀬 勇也
5
,
徳田 安春
6
1南部徳洲会病院
2南部徳洲会病院 救急診療科
3南部徳洲会病院 循環器内科
4南部徳洲会病院 心臓血管外科
5琉球大学医学部附属病院第二外科
6臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
pp.1012-1015
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202224
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CASE
患者:70歳、男性。
主訴:後頸部痛。
既往歴:高血圧、高脂血症。
アレルギー歴:特記なし。
喫煙歴:40本/日、18〜55歳。
アルコール歴:機会飲酒。
内服歴:アスピリン、ロサルタンカリウム、アトルバスタチンカルシウム水和物、トリクロルメチアジド。
現病歴:高血圧、高脂血症で近医通院中。数年来の頸部痛が時折悪化することがあり、来院半年前も頸部痛の悪化で搬送歴あり。その際は頸椎X線で問題なく鎮痛薬処方帰宅となり、通院中の近医で後日頸椎MRIを施行され、「異常なし」と判断されていた。搬送約5時間前より後頸部から肩にかけての痛みが出現し、いったん改善後に再度搬送2時間前に悪化したため、深夜に救急搬送となった。疼痛の性状はgradual-onset、後頭部から肩甲間にかけてのとらえどころのない鈍痛で、圧痛は軽度であり、増悪寛解因子なし。搬送後、疼痛は軽快傾向であったが、依然としてとらえどころがなく、何度もストレッチャーから降りて立ち上がって後頸部をさすったり、両肩を動かしたりしていた。上腕・顎への放散痛なし。胸痛・呼吸苦なし。嘔気・腹痛なし。
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