特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法
29.頸部腫脹
行木 英生
1
1静岡赤十字病院耳鼻咽喉科
pp.106-109
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900392
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頸部腫脹と頸部腫瘤とを明確に区別することはなかなか難しいと思われるが,しいていえば,腫脹は表面的な瀰漫性の腫れであり,腫瘤は正常組織とは異なる組織が限局性に瘤を作っていると表現できる.したがって,腫瘤の上に厚い組織があると,表面的には腫脹と見なされることもある.このように,視診や触診では区別しにくいこともあるが,CTやMRIあるいは超音波の画像を利用することにより,腫脹と腫瘤とは鑑別することができる.本項では頸部腫脹の診かた・とらえ方とその対処法について述べる.頸部腫瘤については別項に詳述されているが,本項では鑑別診断として,その一部を取り上げる.
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