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あとがき
鴻 信義
pp.192
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201947
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厳寒の候,皆様いかがお過ごしですか?
4月からいよいよ働き方改革関連法が施行されます。ご存じのように,本法は政府が打ち出した「日本一億総活躍プラン」のなかで最大のチャレンジと位置づけられ,長時間労働の是正が提唱されています。といっても,医師には応召義務が定められているなど職種の特殊性から運用が5年間猶予され,実際には2024年からの施行となりますが,猶予期間も時間外労働時間の削減を,という決議が附帯されています。そのため,1月100時間,1年960時間以内という残業時間の上限(これはちなみに過労死ラインと呼ばれるほどのものですが)や,終業と始業の間に一定の休息時間を確保する「勤務間インターバル制度」に少しずつ対応していく必要があります。まだ若かりし頃,部活の合宿さながら何日も医局に泊まり込んでは,急患対応はもちろんのこと,出前の中華を食べつつ先輩から手術の奥義を聞き,実験のお手伝いや学会のスライド作成に勤しんだ身からすれば,隔世の感があります。当時は夏休みが3日くらいだったか……。今では楽しい思い出です。でもきっとこれからはAIやIoTがどんどん活用され,われわれの勤務時間を短縮してくれるのでしょう。10年後,20年後の医療はどうなっているのか,考えるとワクワクしてきますね。
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