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あとがき
鴻 信義
pp.764
発行日 2017年8月20日
Published Date 2017/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201385
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まだまだ夏の暑さが続いていますが,いかがお過ごしでしょうか? 編集委員を仰せつかって4か月目となります。まだまだ不勉強なことばかりでご迷惑をおかけしてばかりですが,小川先生と丹生先生に温かくご指導いただきながら何とか任務をこなしています。
さて今月の特集は「自宅でできるリハビリテーションのレシピ」です。リハビリテーションという言葉は,ラテン語のre(再び)+habilis(適した)が語源とされ,すなわち「再び適した状態になること」や「本来あるべき状態への回復」などの意味をもつとされています。また1981年にWHOは,リハビリテーションとはなんらかの原因で生じた能力低下やその状態を改善し,障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含むと定義しています。われわれ医師がかかわるリハビリテーションは,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士はもちろん,臨床心理士やソーシャルワーカーなど多数の専門職がタッグを組み,その中心にいる患者さんとその家族に対して行うチーム医療です。したがって,特にその導入期においては医療機関で行うものですが,耳鼻咽喉科が扱う摂食嚥下や感覚器などの障害に対するリハビリテーションのなかには,患者さんがそれぞれの自宅でできることもたくさんあります。本号では9名の先生方に,実際にどんなリハビリテーションが自宅でできるのか,またそのコツや指導のポイントなどをご解説頂きました。動画付きの解説もあります。是非ご覧ください。患者さんがモチベーションを高く保ちながら毎日のリハビリテーションに励まれることが,できるだけよい状態への回復につながると思います。本書がその手助けとなれば幸いです。
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