Japanese
English
特集 扁桃診療最前線—扁桃を取り巻く諸問題
扁桃に生じる性感染症(STI)の診断と治療
Diagnosis and treatment of sexually transmitted infection with tonsil
谷野 絵美
1
,
余田 敬子
1
Emi Tanino
1
,
Keiko Yoda
1
1東京女子医科大学東医療センター耳鼻咽喉科
pp.1100-1109
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201891
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POINT
●梅毒は現在患者数が急増中で,扁桃には梅毒特有の病変である初期硬結・硬性下疳・粘膜斑が生じるが,抗菌薬の投与や自然経過によって病変が消退し,潜伏梅毒に移行する場合がある。
●淋菌感染症による扁桃炎とクラミジア感染症による上咽頭炎には特徴的な所見が乏しく,診断には核酸増幅法を用いる。
●単純ヘルペスウイルス性扁桃炎の特徴的な臨床所見は,抗ヘルペスウイルス薬による治療を早期より開始するための手がかりとなる。
●ヒトパピローマウイルス陽性中咽頭癌の大半は口蓋扁桃が原発で,比較的低年齢者で増加傾向にあり,性行動の多様化による咽頭へのHPV感染が原因と考えられている。
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