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特集 知っておきたい顎顔面形成外科の知識
《顎》
閉塞性睡眠時無呼吸症に対する上下顎前方移動術の応用—睡眠外科手術(外科的矯正治療の応用)
Maxillomandibular advancement for obstructive sleep apnea hyponea disorder
篠塚 啓二
1
,
外木 守雄
1
Keiji Shinozuka
1
,
Morio Tonogi
1
1日本大学歯学部口腔外科学講座
pp.773-782
発行日 2018年8月20日
Published Date 2018/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201806
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POINT
●閉塞性睡眠時無呼吸障害(症):OSAの外科的治療戦略を検討していくうえでは,病因・病態学的な4因子である,①解剖学的上気道狭小化,②呼吸調節系の不安定性,③上気道代償性の低下,④低い覚醒閾値,を適切に評価し,また年齢なども考慮する必要がある。
●上下顎前方移動術(MMA)は,OSAの原因が顎顔面形態,特に小下顎症にある場合の根本的な治療となる可能性をもつ。
●MMAの施行にあたって,OSA患者はもともと睡眠障害があることに加え,肥満や循環器疾患などの全身的リスクを抱えていることが多いことなどから,周術期管理には注意を要する。
●日本人は頭蓋顎顔面の前後径が短いため,MMAを応用するには,顔貌の調和を考慮して施行すべきである。
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