Japanese
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特集② 味と味覚障害の最前線
味覚の発達と妊娠・加齢による変化
Development and change of taste associated with aging and pregnancy
太田 康
1
Yasushi Ota
1
1東邦大学医療センター佐倉病院耳鼻咽喉科講座
pp.622-625
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200685
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Point
●ヒトの味蕾は胎生期7週くらいから茸状乳頭が発生し,14〜15週ころには大部分の味蕾の味孔が形成される。新生児では味を明確に識別できる。
●味細胞は常にターンオーバーをしており,増殖,分化,成熟,脱落を繰り返しており,加齢とともに増殖速度が低下していく。
●65歳から74歳の人口の約11%が味覚低下を自覚しており,75歳以上になると人口の約20%が味覚低下を自覚している。
●妊婦はその9割に嗜好の変化が認められるといわれており,酸味,塩味,甘味などを好み,また濃い味を好む。これらの妊婦の味覚の変化は妊娠の継続,維持において,合目的的な変化であると考えられる。
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