特集 耳鼻咽喉科領域の発達変化と加齢変化
耳鼻咽喉科疾患の診断と治療
加齢に伴う疾患 味覚障害
任 智美
1
Tomomi Nin
1
1兵庫医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
加齢変化
,
味覚障害
,
高齢者
Keyword:
加齢変化
,
味覚障害
,
高齢者
pp.1497-1500
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000890
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はじめに
2019年に日本口腔・咽頭科学会主導で行われた「味覚障害診療に関する全国調査」において,1990年や2003年に行われた調査より味覚障害受診者数は増加していた。また年齢が上がるとともに受診者数は多くなり,70歳台で最も多くなった1)。高齢者は,長期に渡る慢性疾患や多種類の内服薬,消化機能低下,オーラルフレイル,また中枢機能の変化,老年性うつなど味覚異常を起こすリスクが高い。厚生労働省の将来推計では,今後も高齢化が進行するとされており,味覚障害診療のニーズも高まることが予想される。
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