特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅷ.囊胞性疾患診療NAVI
3.ガマ腫・リンパ管腫
深瀬 滋
1
1耳鼻咽喉科・アレルギー科深瀬医院
pp.244-248
発行日 2012年4月30日
Published Date 2012/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102166
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Ⅰ 疾患の概説
ガマ腫は舌下腺からの唾液漏出に伴う上皮をもたない偽囊胞である。リンパ管腫はその名称からは良性腫瘍ととらえられがちであるが,現在ではその本態はリンパ系の奇形(lymphatic malformations)と考えられるようになってきた。囊胞状リンパ管腫(大囊胞性),海綿状リンパ管腫(小囊胞性),混合型に分類される。海綿状リンパ管腫は他の脈管奇形(血管腫など)を合併することも稀ではなく,基本的に先天性である。
本稿では,頸部囊胞として顎下型ガマ腫との鑑別が重要である囊胞状リンパ管腫について主に記載し,加えて顎下部の囊胞の鑑別では避けて通れない類皮囊胞についても触れる。
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