特集 耳鼻咽喉科手術の危険度
咽頭
Ranula(ガマ腫)
三吉 康郎
1
,
野々山 純
1
1三重県立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.795-797
発行日 1969年10月20日
Published Date 1969/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207365
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ガマ腫は唾液腺に由来する嚢腫でその発生部位と発生起点に関しては,舌下腺より発生するもの,甲状舌管上枝より発生するもの,門歯腺より発生するもの,舌尖端下面のBlandin-Nuhnsche Drüseより発生するもの,胎生期の頬部粘膜細胞集塊の迷入より発生するもの等々が挙げられる。
ガマ腫は扁平な一層のきわめてうすい上皮でうらうちされた柔軟で弾力性に富む嚢腫で波動性が大であるので手術による嚢腫の完全摘出はかなりむずかしく,手術経過中に破れて内容物が流失しそれ以後の手術操作に支障を来たす事は少なくない。
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