特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈
Ⅶ.声の検査
2.喉頭ストロボスコピー
荒木 幸仁
1
,
塩谷 彰浩
1
1防衛医科大学校耳鼻咽喉科学講座
pp.241-248
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101618
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Ⅰ はじめに
音声障害の多くは喉頭の器質的疾患による声帯振動の障害が原因であり,診断における喉頭観察の意義はきわめて高い。喉頭ストロボスコピーは通常は観察困難な速さで定常振動している発声状態の声帯を,ストロボ光によりスローモーション像として幻視することができる。病変の硬さ,物性や拡がりなどの情報を捉えることができ,小さな病変でも声帯振動の乱れとして検出が可能で,声帯病変や音声障害診断における重要な役割を担っている。本項では喉頭ストロボスコピーの原理や適応,所見の特徴などについて考察する。
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