特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈
Ⅶ.声の検査
1.音声検査(聴覚心理的評価)
讃岐 徹治
1
,
湯本 英二
1
1熊本大学大学院生命科学研究部頭頸部感覚病態学分野
pp.233-240
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101617
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Ⅰ はじめに
声は,コミュニケーションに重要な要素の1つであり,声の機能障害は患者のquality of life(QOL)を損なう。したがって一般診療においても声の聴覚心理的評価を用いて,どのような面で障害を抱えているか,どのような機能に障害があるのかを把握する必要がある。
嗄声の有無や程度,声の飜転や痙攣,声の高さや大きさなど,声の状態を聴覚心理的な面から評価・記録するGRBAS尺度と発話特徴抽出検査を紹介する。さらに患者自身が自分の声の状態や,それに付随する社会的活動への制約,精神的活動への制約を評価する方法としてVHI(voice handicap index)とV-RQOL(voice-related quality of life)を紹介する。
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