明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 卵管
Topics
卵管病変とラパロスコピー
岩田 嘉行
1
,
中村 淳
1
,
千原 啓
1
Yoshiyuki Iwata
1
1川崎市立川崎病院産婦人科
pp.128-129
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206942
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産婦人科領域の腹腔鏡は初期において卵管妊娠や不妊症の診断法として導入され,腹腔鏡を用いての不妊手術や体外受精のための卵採取といった新しい利用法の確立1)を契機として発展普及をみるに至ったという歴史を持つ。また,妊孕性回復のため腹腔鏡下の癒着剥離術も行われ,卵管のマイクロサージェリーにも腹腔鏡は不可欠とされている。
こうして眺めると,卵管病変と腹腔鏡とのかかわりは古く,しかも深いものがあり,むしろ本質的なものさえ感じられるほどである。本稿では不妊症症例の最近の調査から見出される腹腔内病変について述べ,その中から今後の診療へ示唆されるものを探ってみることとする。
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