特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈
Ⅰ.聴覚検査
2.自記オージオメトリー
小林 一女
1
1昭和大学医学部耳鼻咽喉科学
pp.15-20
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101585
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Ⅰ はじめに
1947年Bekesy1)により考案された検査で,self-recording audiometer,Bekesy型オージオメーターとも呼ばれている。連続周波数を記録し,強さの弁別閾と聴力の閾値を同時に自動的に測定できる。今日では通常のオージオメーターに自記オージオメトリー検査が内蔵され,簡単に検査が行える。自記オージオメトリー検査は閾値が自動的に測定され,結果は鋸歯状の波形が記録される。この結果より補充現象の有無や感音難聴の鑑別診断が行える。
本検査の臨床的意義は,①聴覚閾値の測定,②振幅の測定,③持続音記録と断続音記録との聴力レベル差の測定,④聴力レベルの時間的推移の記録(固定周波数記録)である2)。
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