特集 伝音難聴の最新の診断と治療
【伝音難聴診断のための聴覚検査最前線】
インピーダンス・オージオメトリが示すこと
泉 修司
1
Shuji Izumi
1
1新潟大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
伝音難聴
,
インピーダンス・オージオメトリ
,
ティンパノメトリー
,
音響性耳小骨筋反射
Keyword:
伝音難聴
,
インピーダンス・オージオメトリ
,
ティンパノメトリー
,
音響性耳小骨筋反射
pp.17-22
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001425
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はじめに
一般的に臨床で用いられるインピーダンス・オージオメトリには,ティンパノメトリーと音響性耳小骨筋反射検査(AR)の2種類がある。いずれの検査も,外耳道に挿入したプローブから226 Hzの純音を出力し,鼓膜から反射してきた音圧を測定する。鼓膜面での反射された音圧が大きいということは,鼓膜から奥へ音が伝わりにくいことを意味する。これは中耳伝音機構の音響インピーダンスが大きい状態を表す。逆に鼓膜面での反射が小さければ,インピーダンスは小さく,鼓膜から奥へ音が伝わりやすい状態を表す。
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