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シリーズ 耳鼻咽喉科における日帰り手術・短期入院手術
⑪甲状腺良性腫瘍に対する内視鏡下手術
Endoscopic Surgery for Benign Thyroid Tumor
片岡 英幸
1
,
北野 博也
1
Hideyuki Kataoka
1
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座耳鼻咽喉頭頸部外科学分野
pp.905-908
発行日 2004年11月20日
Published Date 2004/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100689
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I.はじめに
頸部外切開による甲状腺手術の問題点として,頸部の拘縮,それに伴うひきつれ感,前頸部の術後瘢痕などが挙げられる。特に甲状腺腫瘍は女性に多い疾患であるので,頸部の手術痕が与える精神的影響は少なくない。内視鏡下甲状腺手術は美容上の利点のみならず低侵襲という点で大いに期待され,短期入院の対象となってくる可能性がある。甲状腺手術で最も問題となる術後合併症には術後後出血とそれに伴う喉頭浮腫,気道閉塞があるので日帰り手術は難しい。短期入院については,ドレーンが抜け次第,通院が可能であればドレーンをつけたままでも退院する時代が訪れるかもしれない。内視鏡下手術の場合皮膚切開が小さいため埋没縫合し,抜糸を省略することでより早期に退院が可能となる。現状では短期入院について了承が得られたときに3~4日で退院としている。
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