Japanese
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シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
⑰甲状腺良性腫瘍摘出術
⑰Hemithyroidectomy for benign thyroid tumor
北野 博也
1
,
花本 美和子
1
Hiroya Kitano
1
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
pp.607-612
発行日 2007年7月20日
Published Date 2007/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101122
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Ⅰ はじめに
クリニカルパス(以下,パスと略す)はアメリカにおいてDRG/PPS(diagnosis related group/prospective payment system:診断群別見込み支払い方法)を背景とし,医療の効率化,標準化を目標に開発されたマネージメントツールであるが,その有効性からわが国でも近年多くの医療機関でさまざまな疾患に対して導入が進んでいる。特に2003年から特定機能病院の入院診療においてDPC(diagnosis procedure combination:診断群分類構築)に基づく定額支払い制が導入され,ますます医療の効率化が求められるようになったことが大きく影響している。大学病院などの多病床をもつ医療機関では比較的若い医療従事者が多く,組織が大きく複雑であることからパス導入の利点として,若手医療従事者の教育効果,中堅医師の再教育効果,医療経営改善効果,病院システム改善効果などが期待できる1)一方で,若手医療従事者がマニュアル的となって自分自身で考えなくなってしまう危険性もはらんでおり,指導医の注意・指導が重要である。
本稿では当科での甲状腺良性腫瘍手術におけるパスを紹介する。
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