連載 他科との連携
他科の先生のちょっとしたひと言
星野 正子
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1東海大学医学部附属大磯病院眼科
pp.1568-1569
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907964
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私が医師になってから9年が経とうとしています。東海大学病院はスーパーローテート制なので,眼科医としては7年になります。学生時代,「眼科は,結構独立した診療科で眼だけ診ることができればいいのかな……」なんて印象を持っていたことを今ふり返ると,とんでもなく甘い考えを持っていた時期もあったような気がします。今思うのは,あたりまえのことですが,診断にあたって,患者さんの全身の病態をきちんと理解していなければならないこと,そしてさまざまな疾患の知識を持っていないと,診断が困難な場面に直面したとき,適切かつ敏速な対応ができません。全身の多様な疾病が眼に関連していることを毎日のように認識させられ,まだまだ勉強がたりないなと思いながら,日々診療に励んでいる私です。他科の先生との連携(助け)は,私にとって加療がスムースにいくばかりでなく,ひとつの疾患の主訴に対しても,違う視点から考えるという必要性に気づかされることがよくありますので,とても勉強になります。今回は自ら経験した例を紹介したいと思います。
26歳の男性が当院の人間ドッグを受けにきました。無散瞳での片眼の眼底写真を撮ったORTさんが,「うっ血乳頭を認めるので,すぐに診察をしたほうがよいのではないか」といってきました。
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