連載 あのころ あのとき・22
倒像眼底写真撮影法を開発したとき
永田 誠
1
1永田眼科
pp.1538-1540
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907957
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1970年,ちょうど大阪で万国博覧会が開かれた時期だと思います。私は天理よろづ相談所病院で「眼科マイクロサージェリーの普及」,「未熟児網膜症の眼科的管理」,「網膜局所ERGの研究」と3つのテーマを並行して進めていましたので,今から考えるとよくまあ身体が持ったなと不思議に思うほどですが,万博にも3回は行きましたし,海外にも行っていましたので,一番元気のある時代であったと思います。
その頃,未熟児網膜症の眼底のスケッチをしながら,この所見を眼底写真で示すことができたらということを常に考えていました。手持ち眼底カメラで直像の眼底写真を撮影することは全身麻酔下で試みたことはありましたが,到底満足できる画像は得られず,半分あきらめていたのです。
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