連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第40回
使ってみてひと言
岡村 和彦
1
1豊橋市民病院
pp.177
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902341
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地域の中核病院としてふさわしい高度の医療を提供できる十分な施設機能,優れた療養環境,親しみがもててわかりやすい施設配置,将来の拡張性などをコンセプトに建築された新病院に移転してから約1年半が経過したが,ようやく本格的に活動に入ったこの時点でわが病院建築に対する使用者としての評価を述べる.
まず第1に自他ともに感じることは,建物がきれいで豪華であるということであろう.「病院らしくないホテルのような病院」というキャッチフレーズには患者も来訪者も等しく共感してくれるようである.広い廊下については,計画前にはもったいない感じがしたが確かにゆったりとした空間を生み,誰にも高く評価されている.終日エアコンは気候を問わず快適な環境を生み,病院によくみられる異臭が金くない.病室,デイルームなどの快適さは患者でなくても十分に実感でき,患者のアメニティに関しては十分に評価できると考えられる.
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