特集 高齢患者の眼科手術
高齢患者の眼科手術
4 白内障
無水晶体眼への眼内レンズ二次挿入—前房レンズ挿入か後房レンズの毛様溝縫着か
清水 公也
1
,
浦田 謙二
2
Kimiya Shimizu
1
,
Kenji Urata
2
1武蔵野赤十字病院眼科
2くまもと眼科
pp.140-142
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904058
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●IOL二次挿入におけるACLおよびPCL毛様溝縫着の選択基準について紹介する。
●ACLは隅角四点支持のセミフレキシブルタイプの1ピースPMMAレンズを,PCL縫着には1ピースPMMAレンズを10-0プロリンを用いて結紮固定する。
●術後視力はACLおよび摘出交換例を除くPCL縫着群とも,術前に比較し同等以上であった。なおPCL縫着群では術後合併症がやや高頻度に認められた。
●ACLは70歳以上・術前眼底15mmHg以下・角膜内皮細胞密度が1,500個/mm2以上であれば適応。PCL縫着は手術侵襲が大きいことを念頭において臨むべきである。破嚢例に一次的縫着を積極的に行う必要はなく,60歳未満ではコンタクトレンズの選択も考えてもよい。
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