文庫の窓から
眼目
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斎藤 仁男
1
1研医会
pp.1976-1977
発行日 1993年12月15日
Published Date 1993/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901989
- 有料閲覧
- 文献概要
本書は外題に『眼目』の2字が書かれているだけであるが,内題は『麻嶋灌頂小鏡之巻』となっており,麻嶋流眼科の治療方法などを記述したものである。
本書の奥書によれば,この写本は尾州三本木麻嶋(愛知県海部郡大治村三本木馬島)の真寺大坊(真島の寺の大智坊)の清源という僧が三州寳来寺(愛知県南設楽郡鳳来町鳳来寺)の薬師如来(峯薬師,日本三薬師の1つ)へ17日の間参籠して得た秘法の書物であって,のち,慶長12年(1607)に清源家伝として麻嶋若狹守林活,三刀屋新左衛門尉へ相伝された写本だということである。この写本は全1冊12葉(18×23.7cm)からなり,紙のコヨリで綴った横長本で,楮紙の料紙に漢字と片仮名混り(毎半葉の行数,字数など不定)の和文で墨書した,朱入本である。本書の内容は,その主な項目によって抄記すると以下のとおりである。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.