Siesta
眼内レンズ硝子体腔内脱臼例から毛様溝固定を考える
荻野 誠周
pp.162
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901934
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毛様溝固定や縫い付けにはどのような眼内レンズ(IOL)がいいのだろうか。示唆に富む次のような症例を経験した。
1990年6月28日;初診。21歳男子,右眼水晶体前嚢下にヒトデ状混濁を示す典型的なアトピー性白内障。視力0.2。9月6日;経毛様体扁平部水晶体切除,前部硝子体切除,周辺虹彩切除,光学径6.5mm,全長13.5mmのワンピースIOLの前嚢前挿入。術後視力1.2。9月27日;IOL軽度鼻側偏位。硝子体前面が平面化して緊張す。11月1日;上方180度巨大裂孔,上方網膜は下方網膜上。C3F8ガスタンポナーデ。11月6日;冷凍凝固,C3F8ガス追加。11月16日;IOL鼻下側偏位著しく,ループは毛様突起の後方。硝子体混濁著しい。11月22日;経毛様体扁平部硝子体切除,輪状締結,冷凍凝固と眼内レーザー凝固,IOLを光学径6.5mm,全長13.5mm,スリーピースレンズに交換し前嚢開窓。液空気置換。術後視力1.2。
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