特集 新しい時代の白内障手術
Ⅳ.非定型な眼内レンズの挿入
毛様体溝固定―2)アブ・エクステルノ
中原 正彰
1
1宮田眼科病院
pp.230-234
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103433
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はじめに
白内障手術は進化をとげ,囊内固定法に関してはほぼ確立してきた感がある。一方で水晶体や眼内レンズの脱臼・亜脱臼症例,水晶体全摘術既往症例,後囊破損症例など囊内固定が不可能な症例に対する眼内レンズ固定法としては,以前行われていた前房レンズに代わり毛様体溝縫着術が多用されるようになって久しい。しかしながらその基本術式は内から1,2)(ab interno法)もしくは外から3,4)(ab externo法)それぞれアプローチする方法に加え,使用アイテムのバリエーションも豊富で5,6),新しく手術をやり始める術者にとってはどれを選択・採用すべきか迷うところである。手術に多様性がある理由はすなわち,それぞれの方法に一長一短があるからにほかならず,そこを十分理解したうえで自分に合った術式を選別していく必要がある。
本項では,手技に煩雑なところが少なく,比較的初心者にも安全に行うことができると思われる眼外から通糸する方法を解説していく。
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