特集 新しい時代の白内障手術
Ⅳ.非定型な眼内レンズの挿入
毛様体溝固定―1)アブ・インテルノ
杉浦 毅
1
1杉浦眼科
pp.224-229
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103432
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補助具を用いた毛様体溝縫着術
眼内から刺入通糸して眼内レンズを縫着する方法として,多くの術式が提唱されているが1~21),眼内レンズ支持部の縫着部位から毛様体溝縫着術,毛様体扁平部縫着術に分けられる。毛様体皺襞部への縫着は,毛様体突起に支持部が引っかかり,眼内レンズの整復不能な著しい偏位を引き起こすので禁忌である。どちらの術式も虹彩下の非直視下で操作しなければならないという欠点がある。
眼内からの毛様体扁平部縫着術は,その手技は簡便だが,術後の眼内レンズの偏位を生じやすく,縫着糸の劣化による眼内レンズの脱落の危険性を有する欠点がある。また,非直視下の操作のため,刺入位置が一定しない欠点がある17~19)。
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