連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・55
ジアテルミー凝固をいかに行うか(2)
松村 美代
1
1倉敷中央病院眼科
pp.1352-1353
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901777
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ジアテルミー凝固は,網膜裂孔周囲の神経網膜と網膜色素上皮,および脈絡膜に熱傷性炎症をおこして瘢痕によって癒着させる。裂孔原性網膜剥離は網膜裂孔を閉鎖すると復位するが,一時的閉鎖では一部の例外をのぞいて再剥離する。裂孔の永久的閉鎖が凝固の目的である。凝固が不足すると裂孔の永久閉鎖ができず,過剰すぎるとよけいな炎症をおこして増殖性硝子体網膜症の原因にもなる。ジアテルミー凝固は冷凍凝固よりは増殖性硝子体網膜症をおこしにくいといわれる。
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