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特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(6)1991年10月 広島
学術展示
外傷性眼球脱臼の1例
Acase of traumatic luxation of the eyeglobe
外江 理
1
,
上野山 さち
1
,
雑賀司 珠也
1
,
福田 史子
1
Osamu Tonoe
1
,
Sachi Uenoyama
1
,
Sizuya Saika
1
,
Chikako Fukuda
1
1和歌山県立医科大学眼科学教室
pp.1172-1174
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901273
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要約 鉄製の棒にて顔面を打撲し,眼球および眼球周囲組織に重篤な合併症をきたさずに眼球脱臼をきたした10歳男子症例を経験した。眼球は瞼裂外に露出し,上下眼瞼は眼球後方に位置していた。局所麻酔下にて眼球を復位させると,眼球は円滑に眼窩内に復位し,現在重篤な後遺症は出現していない。眼球脱臼の機序としては,棒による眼窩内でのてこ作用によるものと考えられた。
緒言 鈍的外傷によって引き起こされる眼所見には結膜下出血,角膜びらん,虹彩炎,前房出血,水晶体脱臼,網膜出血や視神経損傷などのさまざまな所見があるが,まれな所見に眼球脱臼がある。眼球脱臼の定義としては,Berlin1)によると眼球が眼窩内より眼窩中隔の外に出て視神経,眼筋,球結膜などの眼球付着物がある程度保存されているものを眼球脱臼とし,これら付着物が離断しているものは眼球離脱と定義している。筆者らは鉄製の捧で顔面を打撲した際,眼球脱臼をきたした症例を経験したので報告する。
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