連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・33
トラベクロトミー,水晶体摘出,IOL挿入同時手術
根木 昭
1
1天理よろづ相談所病院眼科
pp.1595-1598
発行日 1991年9月15日
Published Date 1991/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900826
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手術適応
原発開放隅角緑内障や偽落屑症候群に白内障が併発している例では,原則として緑内障治療が優先する。薬物療法あるいはargon laser trabeculoplastyを含めて,非観血的手段で,緑内障コントロールが困難であり,白内障による視力障害が顕著な場合に同時手術の適応となる。とは言っても緑内障コントロールや視力障害の基準をどこにおくかで適応の幅は大きく変動する。さらに年齢,全身状態,生活環境といった因子も加わり,個々の症例ごとに十分な検討を要する。原則的にはまず白内障手術の適応を通常の適応基準に沿って判断する。後嚢下混濁により縮瞳剤が使用できない場合なども含まれてくる。緑内障については,コントロール不良なもの,眼圧がなんとかコントロールされていてもDiamox®内服を必要とするもの,視神経障害のすすんだものを同時手術の適応としている。
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