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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋
学術展示
Pseudo-exfoliation症候群を伴った眼の後房レンズ移植後毛様小帯の観察
Observation of zonules following posterior chamber lens implantation in eyes with pseudoexfoliation syndrome
杉田 新
1
,
吉岡 久春
1
,
David J. Apple
2
Arata Sugita
1
,
Hisaharu Yoshioka
1
1久留米大学医学部眼科
2サウスカロライナ医科大学眼科
pp.528-529
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900132
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- Abstract 文献概要
緒言 Pseudo-exfoliation(PE)症候群を伴った眼の後房レンズ移植は,術中・術後の合併症が起こり易いことから,適応の有無については議論がある。また,これと関連して,PE症候群の毛様小帯(Zonules)は一般に脆弱であると考えられているが,PE症候群の毛様小帯は本当に脆弱なのかという疑問がある。今回筆者らは,これらの問題点を解決するために,PE症候群を伴った眼に後房レンズ移植を行った場合,毛様小帯にいかなる変化がみられるかを形態学的に検討したので報告する。
方法 実験材料はMedical University of SouthCarolina(MUSC)眼科のIOL Research Centerに送られてきた後房レンズ移植後のPE症候群を伴った剖検眼7症例9眼(表1)を用いた。10%フォルマリンまたは2.5%グルタールアルデヒドで固定された眼球を赤道部で半切した後,眼球前半部を特に毛様小帯に注目して実体顕微鏡下で観察した。ついで,これらの眼球は,1)走査電子顕微鏡(SEM)用に試料を作製してSEMで観察するか,2)PAS染色を施して実体顕微鏡で観察した。コントロールとして,同年代のPE症候群を有しない後房レンズ移植眼9眼の毛様小帯を同様にSEMまたは実体顕微鏡で観察した。
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