増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点
12 網膜硝子体
硝子体手術—水晶体核落下
小南 太郎
1
1名古屋大学大学院医学系研究科眼科学・感覚器障害制御学教室
pp.246-247
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213803
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
手術・治療の概要
水晶体核落下は,主に白内障手術の合併症として発生する。対処する際には,さらなる合併症を起こさないように細心の注意を払う必要がある。今回は自施設にて白内障手術執刀時に生じた場合ではなく,他院で生じた水晶体核落下に対して二次的に手術を行う場合についての対応を想定したものとする。
落下した核が非常に小さく炎症所見もあまりない症例では自然吸収される場合もあり経過観察してもよいが,たいていの場合眼圧が上昇し炎症も起こるので硝子体手術が必要となる1)。前医での白内障手術から1日でも時間が経過していると核が軟らかくなっていることが多いため,まずはカッターで処理してみる。核が固い場合には20Gで毛様体扁平部に新たに創を作製しフラグマトームを用いるか,パーフルオロカーボンを注入し落下核を前房まで上昇させて超音波水晶体乳化吸引術にて処理する。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.