増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点
12 網膜硝子体
バックリング手術
佐藤 智人
1
1防衛医科大学校眼科学教室
pp.248-250
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213804
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手術・治療の概要
裂孔原性網膜剝離(以下,網膜剝離)に対する手術法は,バックリング手術と硝子体手術に大きく分けられる。術式の選択は術者の術法に対する慣れにもよるがバックリング手術を選択すべきは,後部硝子体剝離を伴わない格子状変性内の萎縮性円孔を原因とする若年者(特にアトピー性皮膚炎患者)の症例である〔硝子体手術を選択すべき症例は,「硝子体手術—裂孔原性網膜剝離」の項(p.230〜232)を参照のこと〕。
バックリング手術の特徴は原則,眼内操作を行わないことである。利点として,①水晶体損傷がないため術前の調節力を維持できる,②手術孔を作製しないため不測の外傷に強い(眼球破裂時における眼内容物脱出の危険性が低い)が挙げられる。そのため,スポーツを趣味(職業)としている患者では本術式の適応を考慮する。
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