Ⅶ.網膜硝子体
6.水晶体核落下
岩瀬 剛
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1秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻病態制御医学系 眼科学講座
キーワード:
水晶体核落下
,
超音波水晶体乳化吸引術
,
術中合併症
,
硝子体手術
,
フラグマトーム
Keyword:
水晶体核落下
,
超音波水晶体乳化吸引術
,
術中合併症
,
硝子体手術
,
フラグマトーム
pp.1249-1253
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001888
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水晶体核落下は白内障手術の最も起こってほしくない術中合併症である。原因としては後嚢破損,チン小帯断裂例の順に多く,生じてしまったら硝子体手術などですべての落下水晶体核を除去すべきである。硝子体手術を行う際に,残留水晶体皮質で眼底透見性が悪ければそれを除去してからcore vitrectomyを行い,周辺部網膜の状況を確認しながら周辺部の硝子体を切除する。柔らかい核や皮質であれば通常のカットレートで切除することが可能である。ある程度核が硬い場合には,回転数を下げて核処理を行う。水晶体の核硬度が4を超える核ではフラグマトームを用いて乳化吸引を行う。水晶体前嚢が残っていれば前嚢上に,前嚢が残っていなければ強膜内固定で眼内レンズを挿入する。
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