増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点
8 角膜
表層角膜移植術
谷口 紫
1
1東京歯科大学市川総合病院眼科
pp.122-124
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213759
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手術・治療の概要
表層角膜移植術は,光学的角膜移植と治療的角膜移植に分けられる。光学的角膜移植は視力の向上を目的とし,比較的表層に限局する実質混濁や内皮障害を伴わない実質の変形が適応となる。疾患としては,角膜炎や感染後の瘢痕や円錐角膜などである。一方で,治療的角膜移植は,角膜形状の維持や病巣の除去を目的とし,適応は角膜穿孔眼(切迫穿孔も含む),菲薄化した角膜潰瘍,輪部デルモイドである。
治療的角膜移植を施行する場合は,眼球形態の維持や病巣除去を目的とするため緊急的に手術を決定することがあるが,保存角膜での手術も可能である。輪部デルモイドや周辺部角膜潰瘍などに対する移植では,むしろ保存角膜の使用が拒絶反応を避けるうえで有利といえる。
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