連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・42
表層角膜移植Lamellar Keratoplasty
大橋 裕一
1
1大阪大学眼科
pp.916-918
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901210
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
lamellar keratoplastyの特性
表層角膜移植は角膜実質を含んだ角膜表層を置換する手術法である。基本的に外眼手術であること,繰り返し行えること,内皮型拒絶反応が起こらないことなど優れた点も多いが,一方で視力が出にくい欠点もある。こうした特性から主として治療的角膜移植において多用されている。視力改善については二義的に考えるべきである。
さて表層角膜移植は中央部と周辺部に行うものの2つに分けられるが,ここでは中央部のものを示す。中央部の場合には,膠様滴状角膜変性症や顆粒状角膜変性症などの角膜変性症が主な適応である。ただし特殊な例として,重症のモーレン潰瘍や自家結膜移植などで用いられることもある。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.