Japanese
English
連載 眼炎症外来の事件簿・Case6
黄斑の網膜全層に及ぶ病巣と周辺部網膜滲出斑が同時にみられた1例
A case report of full thickness macular infiltration concomitant with peripheral retinal infiltration
岩橋 千春
1
,
大黒 伸行
2
Chiharu Iwahashi
1
1住友病院眼科
2JCHO大阪病院眼科
キーワード:
トキソプラズマ
,
網膜全層病巣
,
サイトメガロウイルス
,
白色滲出斑
Keyword:
トキソプラズマ
,
網膜全層病巣
,
サイトメガロウイルス
,
白色滲出斑
pp.194-197
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213045
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患者:68歳,男性
主訴:左視力低下
既往歴・家族歴:20歳時に事故で脾臓摘出
現病歴:1年前から左眼の視力低下の自覚があり前医を受診し,角膜後面沈着物を伴う前房内炎症,硝子体混濁を認めたため,ステロイドのテノン囊下投与を3回施行するも炎症の改善を認めなかった。悪性リンパ腫を疑い硝子体手術を施行したが,硝子体液中のインターロイキン(interleukin:IL)-6 181pg/ml,IL-10 10pg/ml,細胞診negativeであり,悪性リンパ腫は否定的であった。術後にステロイドの内服加療も追加したが,経過中に黄斑部に滲出斑が出現したため,当院眼炎症クリニックを紹介され受診となった。なお,当院紹介時にはプレドニゾロン20mg内服および0.1%ベタメタゾン点眼1日4回が処方されていた。
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